ベトナム進出情報Q&A

ベトナムの進出の際のキーポイントや注意すべき点などをQ&A形式で
お伝えします。

ベトナムの進出の際のキーポイントや注意すべき点などを
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ベトナムでは、外国人や外資系企業は、不動産に関する所有権や使用権は取得できますか。 ベトナムでは、外国人や外資系企業は、不動産に関する所有権や使用権は取得できますか。

ベトナムでは、外国人や外資系企業は、不動産に関する所有権や使用権は取得できますか。

不動産法制度と不動産取引
ベトナムでは、外国人や外資系企業は、不動産に関する所有権や使用権は取得できますか。 ベトナムでは、外国人や外資系企業は、不動産に関する所有権や使用権は取得できますか。

外国人や外資系企業であるかどうかを問わず、ベトナムでは憲法や民法の規定から土地の所有権を取得することはできず、土地については使用権を取得し土地使用を行うことになります。土地の使用には国から割当土地使用権を取得する方法と、国や第三者と賃貸借契約を締結することで土地を使用する方法がありますが、割当土地使用権が土地法上、外資系企業に認められているのは、当該外資系企業が販売し、又は販売・賃貸用住宅の建設投資案件を実施する場合のみとされています(土地法((45号/2013/QH13))55条3項)。そのため、ほとんどの場合、国からの賃貸借契約により土地使用権を取得するか、又は外資系企業が賃貸を行いたい土地の所在地が工業団地、工業区、加工輸出区に属している場合は、これらの地区におけるディベロッパーからサブリース(転貸借)の形式により土地使用権を取得することができます(法149条3項)。

建物については所有権を取得することができるほか、一般の企業や個人から賃貸借の方式により使用権を取得することもできます。この場合、民法(91/2015/QH13)の定めによることとなります。ただし、外資系企業等に対する規制として、所有期間や所有権の個数、使用方法にそれぞれ制限が置かれている点に注意が必要です。外国人(個人)が建物を所有する場合において第三者に賃貸する場合は、住宅法により、建物所在の県級住宅管理機関に対して文書により通知しなければならず、外資系企業の場合は自社の従業員の社宅としての使用のみが認められ、第三者への賃貸等は認められていません(法162条2項)。また、外資企業等は1つの共同住宅建物内の戸数の30%を超えない限度でのみ、購入、賃借、受贈、相続及び所有等ができる旨の制限や、別荘及び連結住宅を含む個別住宅について、坊級行政単位と同等の人口の区域内では、1区域内あたり250件を超えない限度でのみこれらを所有することができるという制限もあります(法161条2項a))。最後に、住宅法161条2項c)では、外国人(個人)が住宅を取得した場合、更新は認められるものの、その期間は50年とされています。