ベトナム進出情報Q&A

ベトナムの進出の際のキーポイントや注意すべき点などをQ&A形式で
お伝えします。

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駐在員事務所とはどのようなものですか。 駐在員事務所とはどのようなものですか。

駐在員事務所とはどのようなものですか。

会社の種類と内容
駐在員事務所とはどのようなものですか。 駐在員事務所とはどのようなものですか。

ベトナム法における駐在員事務所は2種類あり、両者の違いはベトナム現地法人の駐在員事務所か外国企業の駐在員事務所かで違いがあります。この違いから関係政府機関の管轄も異なり、前者の場合は計画投資局が管轄し、後者の場合は商工局が管轄しています。また、参照する法令も異なり、前者であれば商法(36/2005/QH11)が適用法令となり、後者であれば企業法(68/2014/QH13)が適用法令となります。なお、前者の場合の手続の詳細を定めた政令(07/2016/ND-CP)もあるため、検討においてはこちらも参照する必要があるでしょう。ほとんどの日系企業のベトナム進出においては、外国企業の駐在員事務所の検討がなされるため、ここでは外国企業の駐在員事務所について説明します。

駐在員事務所の特徴は、法人格を持たないため、設置主体である当該外国企業が無限責任を負う点と、原則として営利活動が禁じられている点にあり(商法18条1項)、駐在員事務所の主な目的は、市場調査や商業促進活動(商法2条6項)とされています。また、注意点として、いわゆる本社が締結する契約の代理人となり、又は本社が締結した契約の修正又は追加にも駐在事務所が関与してはならない点があげられます(商法18条3項)。

駐在員事務所の設置には、営利法人として日本国内法において登記され、1年以上事業を継続している企業が申請主体である必要があります(政令7条1項及び2項)。駐在員事務所設置法人は、駐在員事務所を管轄する政府機関に対して、直接、郵送又は一部において電子申請により申請を行うことができ、政令上は7営業日以内に設置許可の有無が通知されることとなっています(政令11条)。

駐在員事務所を設置した場合、所長は原則としてベトナムに居住しなければならず、一時的な出国時においても、前もって本社の同意の下、代理人を立てなければなりません(政令33条3項)。さらに、所長が許可なく30日を超えてベトナムを離れた場合、本社側は新たな駐在員事務所所長を任命する必要があります(同条5項)。その他、所長はベトナム企業や支店の法定代表者を兼ねることができない(政令33条6項)点に注意が必要です。