海南自由貿易港建設全体方案は、2020年6月1日、中国国務院により発表された。方案では、海南省で自由貿易港を建設することはハイクオリティな開放を推進し、開放型経済新体制を建設するための根本的な要求であるほか、市場化改革を深化させ、法治化、国際化、便利化したビジネス環境を構築するため、切迫した需要があると強調している。
方案は、全体的な要求、制度設計、段階的な準備及び手配実施の4部から構成される。税収に関しては、ゼロ関税、低税率、簡易税金制度、法治重視、段階的という原則のもと、ハイクオリティな自由貿易港に相応しい税収制度を徐々に策定する。
また、国家発展改革委員会の関連責任者は記者会見で、全体方案を「6+1+4」とした。
「6」とは、貿易自由便利、投資自由便利、越境資金流通自由便利、人員出入り自由便利、運輸往来自由便利、データ安全の秩序ある流動を指す。
「1」とは、現代的産業体系の構築を指し、特に、海南の利点及び特徴を利用して旅行業、現代サービス業及びハイテクノロジー産業を力入れて発展させる。
「4」とは、税収、社会整備、法治、リスクコントロール等四つの方面における制度建設をいう。
2025年までの主な作業は以下の3点である。
①洋浦保税港区において先に「第一線」で開放、「第二線」で監督の政策措置を実施する。
②「1マイナス3プラス」のリストを作成する。すなわち、企業が輸入した自己使用の生産設備に関しては、「ゼロ関税」のネガティブリストで管理し、輸入した運営用の乗り物や輸入した生産・自己使用のための消耗材料、及び島内住民消費用輸入消費に関しては「ゼロ関税」のポジティブリストで管理する。
③2021年内に越境サービス貿易ネガティブリストを作成する。